ろう城

けいけいがインフル園児になってゆんゆんを隔離中で何かと大変な時に、なんとパパまでが扁桃腺炎になった。
インフルエンザでは無かったが、高熱が出てものも食べられず、寝たきり。


そんな病人夫、大事な大会に戦力外になったうえ、ヤジを飛ばした。
助けて欲しいけど、仕方ない、仕方ないとひとりで頑張ってるわたしに向かって。


わたしは我慢強い。
でも今回ばかりは我慢できなかった。
張りつめていたものがプツンと音をたてて切れ、その瞬間叫んでいた。


そして、ゆんゆんを隔離している部屋にろう城。
食料を持ち込まなかったのが痛かったが、半分物置になっている部屋。
野菜ジュースあり、オムツあり、着替えあり、災害用グッズもあった。
腹が減ったのには閉口したが、ゆんゆんと寝たり起きたりを繰り返し、トイレは災害用簡易トイレで済ませた。


病人ふたりが1日何を食べたのか知らない。
夜中、さすがに腹が減って病人共が寝静まった後台所へ行くと、何か食べた形跡があった。


わたしが投げた生協のカタログ等は拾ってあり、洗濯機の洗濯物は干してあり、布団は取り込まれていた。
でも皿は洗ってないし、床にはスプーンが転がっていたりして荒み放題のリビング…。
病人は自分のひと言がアダとなって、体調が悪いのに労働をし、インフル息子の面倒を見るハメになりつらかったことだろう。
でも、政治家や芸能人は、たったひと言が命取りとなることだってあるのだからね。


炊飯器に残っていた冷や飯を『うまいうまい』と食べながら
『明日は早起きして洗濯や掃除をしよう…』
と思った。